[今日の一枚] 7.5%という数字

  今ここに1という数字があるとして、上記はそれが毎年7.5%ずつ10年間増え続けた場合(オレンジ)と、毎年1%だけ増え続けた場合(青)の推移を表したスライドである。   つまり、7.5%という数字は複利計算で10年後にちょうど2倍になる数字であり、1%は10年たっても1割だけしか増えないという、それぞれ数字である。 世の中にはその数字にあてはまる事柄がいくつかあるのだろうが、私の知っているものが一つだけある。それはインドの経済成長率と、日本のそれである。

[今日の一枚] インドは10年前の中国

これは、インドと中国の25年前から現在までの名目GDPを並べたうえで、インドの時間軸を左横に10年分移動したグラフだ。 つまり、現在のインドのGDPはその金額および伸び率において10年前の中国とほぼ一緒である、という事実を示したスライドである。 ちなみに中国はこの5年後の2010年に日本を抜いて世界第2位となった。 そこからまだ5年しか経っていない。たったの5年前まで、日本は中国より大きかったのである。

人口論で一番大事なこと、アーバナイゼーション

  このグラフは何を示しているだろうか? 答えは、この100年ほどで起こっている世界人口の地方から都市への大移動、つまりアーバナイゼーション(Urbanization 都市化)と呼ばれる現象である。 青い右肩上がりの線が、世界の全人口に対する都市に住む人の割合、そして緑の右肩下がりの線が地方(農村部)に住む人のそれである。 たった60年前には、世界の人の7割が田舎に住んでいた。