ポールグレアムにはTwitterの今が4年前に見えていた

前2つのポストに続き3部作ではないが、TwitterのIPO記念と言う事で。 前のポストでは、Twitter上場の瞬間の関係者によるTweetを取り上げたが、実は私が一番気に入ったTweetはそれらではなく、下記のポール グレアムによるポストだった。 Why Twitter is a Big Deal (2009): http://t.co/fKVwzl93vM — Paul Graham

Twitter上場の鐘を鳴らしたのは誰か?

日本時間の昨晩、米国では木曜、Twitterが上場し、初値が付いた。 その記念すべきモーメントに、関係者はそのTwitterというプラットフォームにおいて、どんな事をツイートしたか? まずはTwitter自身の公式アカウントのツイートはこうだった。 #Ring! Twitter (@twitter) November 7, 2013 さしずめ 「取引所の鐘をならした(上場した)ぜ!」 

1兆円企業を2社作る男、ジャック・ドーシーがその秘訣を語る

Twitterは、1.8兆円の時価総額を付けてIPOする事が決まっている。 Squareは、来年(といってもあと1か月ちょっとで今年は終わるが)のIPOに向けて、リーグテーブルの常連、ゴールドマンサクスやモルガンスタンレーなどの主幹事証券会社候補と協議に入ったと報じられている。 既に粗利で100億円、決済総額で2兆円を有するとの事であるから、おそらく実現すれば1兆円規模のIPOになると見るのが妥当だろう。

上場すると何が起きるのか

いつも愛読している広瀬さんのMarket Hackに興味深い投稿があった。 TwitterもFacebookを見習ってクソな自己流をIPOプロセスに持ち込んでいる 私のその興味に拍車をかけたのが、ご存じスタートアップ界のご意見番(w)、国光さんのこの投稿に対する意見表明だ。 個人的には、両者のご意見両方ともに、痛いほど良くわかる。 私自身、VC投資業のキャリアと同時に起業家としてのキャリアも同じくらいあり、

中進国の罠(わな)

最近は海外で過ごす事が多い事もあり、日本のテレビはリアルタイムで全く見なくなった。 定期録画予約している報道系の番組をたまに眺める程度なのだが、そのなかでBS朝日で榊原英資氏と竹中平蔵氏が出演した「激論クロスフィア」が面白かった。 まさに「我が意を得たり」、日頃から活動していて感じている事を論じていた。 その中でも「中進国の罠」という議論が良かったので、自分でも少し掘り下げてみた。

東南アジアにインターネットブームが来る3つの理由

東南アジア経済の隆盛はもはや広く知られてところではあるが、 「東南アジアにインターネットブームがやってくる」というと、ピンとこない方も多いのではないか。 以下では、この地域のインターネット産業が近い将来勃興すると筆者が考えるにいたる、3つのポイントを論じたい。 1 ASEANブーム まず第一に、マクロ的、地政学的な要因についてである。 インターネット産業の勃興には、やはり経済全体が発展することが基本要件であり、それによりはじめて通信インフラが高度化したり、人々の可処分所得が増加してEコマースやスマートフォンにおカネを費やすようになる。

インドネシア経済は今、日本の高度成長期

東南アジアが熱い。 最近になり中国の地政学的リスクが高まっている事もあり、東南アジアの熱狂ぶりには益々拍車がかかっている。 なかでも人口や経済規模で他より頭一つ飛び抜けているインドネシアに、俄然注目が集まっている。 実際にインドネシアがどのくらい「熱い」のか? それを定量的に捉えるために、98年のアジア通貨危機後から昨年2011までの14年間のインドネシアの名目GDPの推移と、最も近似している日本の時期がいつであったかを探ってみた。

フィルターバブル

先日、Twitterでこんなやりとりをした。 まさにパリサーの言うフィルターバブル。 “@TakeshiEbihara: ソーシャルメディアの素晴らしい事の一つは、タイムラインをチェックさえしていれば、自分が抑えるべき情報を取りもらす事が少ない事、一方でテレビと同じで、そればかり追い掛けていると、主体性や創造性が鈍化して月並 — lawyerfuru (@lawyerfuru)

アジア諸国の若者の実態

先日、「グローバルで通用する若者100万人プロジェクト」というイベントでお話をさせていただいた。そこでお話した内容を以下にまとめた。 「海外に出よう」、「グローバル市場で戦おう」…昨今ではカラスが鳴かない日があっても、それを聞かない日は無いというくらいであるが、実際に学生や若者がその問題にどのように取り組みうるのか、というテーマで話をさせてもらった。

資本政策の成功/失敗とは? - facebookのケーススタディ –

日本はお盆休みモードだが、来週からいくつかファンドレイズについてのセッションがあるためその資料を作成しているなかで、改めてそのポイントについて、ケーススタディーをもとにまとめてみた。 そもそも資本政策の成功、失敗の定義は何だろうか? 事業の成功失敗は、誰もがある程度似たような答えを思い浮かべると思うが、資本政策となるとピンと来ないスタートアップ経営者も多いのではないか?

東南アジアの起業家に見られる、起業家の盲点

Startup Datingに寄稿させて頂いた。 Startup Datingには、前から勝手に親近感を覚えている。アジアのスタートアップを、VCである私とは違うメディアという立場から見守り、支援し、時には叱咤激励するというその意味において。 そんなStartupDatingに、私が過去に東南アジアで会ってきた無数のスタートアップが抱える課題とその解について日頃思うところをつづってみた。

Founder Instituteシンガポール Scribdファウンダーとのセッション

昨日、シンガポールで行われたFounder Instituteのメンタリングセッションに、米国のドキュメントシェアサービスScribdのファウンダーCEO、 Trip Adler とともに登壇した。 Trip曰く 今や25百万ドキュメントをライブラリし、成功裏にマネタイゼ―ションするに至るScribedだが、それまでに7回もビジネスモデルを変えた。 ある時はTwitterとほぼ同じアイデアを、Twitterがブレイクする直前にトライした。そこからの教訓は「早くあきらめすぎるな」。(ここは半分冗談まじり)

Startup Asia 2012 Jakarta

先週2日間に渡り、インドネシア ジャカルタで開催されたStartupAsiaに参加した。 このイベントは本年2月にシンガポールで初回が催され、今回が2回目の開催となる。 たった4カ月の間を置いての2回目開催も異例であるが、注目すべきはその参加者数である。主催者によると1,000人を超えたという。 これは東南アジア、ひいては全アジアでも最大級のテック/スタートアップイベントといって良いだろう。

Technopreneur Talk in Bandung

*本投稿はTechWave様への寄稿との掲載です。 去る5月12日、インドネシア、ひいては東南アジアで最もスタートアップに熱狂的な街の一つといって過言でないバンドンにおいて、弊社と同国の理系トップ大、バンドン工科大学(ITB)との共催によるスタートアップイベント「Technopreneur Talk」を開催した。 会場をほぼ満員に埋め尽くす200名を超えるオーディエンスを迎え、成功裏に終えることが出来た。ひとえに遠く日本からお越しいただいた方々を含めたゲスト、海外から駆けつけてくれたスピーカー、そして準備に奔走してくれた学生スタッフたち全員のご協力の賜物である。改めて関係者各位に感謝申し上げたい。

スタートアップにとってピッチは本当に「必要」か?

昨今のスタートアップを取り巻く環境で顕著なのは、やはり何といってもピッチイベントの熱狂ぶりだろう。 私自身は、日本はもとより、シンガポールやジャカルタなど東南アジア諸国でのピッチイベントに参加する事が多いので、これが日本だけではなく、世界各地で起こっている「ブーム」といって良いほどのトレンドだと肌で実感している。 「ピッチで重要な10の**」とか、「投資家が求めるプレゼンの**」、などの類の情報も巷に洪水のようにあふれている。

2012 年頭所感

2011年は、東南アジアでの投資育成活動を本格化し、私にとっては変化に富んだ年であった。社会全体もまた、言う までもなく大変な年だった。 2、3年あたり前から海外事業につき着想し、諸々準備をしてきて、いざ春先に具体的に動き出そうとした矢先、3月11日はやってきた。 私の実家は東北にある。 幸いにして内陸部のため家族や知り合いに直接の被害はほとんど無かったものの、随分と凄惨な話を見聞きした。

インドネシア、熱きインターネット市場の蠢き

本投稿は、TechWave様への寄稿と同時投稿となっております。 中国、インド、米国に次ぐ人口4位、膨大な市場規模を誇りながらも、まだまだ日本ではなじみの薄い、インドネシア。 そのインドネシアは今、インターネット市場においてスタートアップが大変な盛り上がりを見せている。 日本企業も、そのマーケット規模と将来性に期待し、内需獲得型の進出も多数出始めている。 首都ジャカルタの都心部

The dots will connect.

本投稿は、2011年10月6日のfacebookノートを転記しています。 スティーブ ジョブスが亡くなった。 御手本にしようとする事すらおこがましいと思わされる、まさしくレジェンダリーな生きざま、死にざまだった。 私にとっては、Appleのプロダクトよりもむしろ、経営者、人間としてのジョブスの存在のほうが特別だった。 だから、追悼の想いも込めつつ、自分の記憶のためにも、少ししたためておきたい。