[今日の一枚] 世界のスタートアップ資金調達金額
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これは、各国のスタートアップ資金調達金額の推移である。
見ての通り改めて2014年は世界同時スタートアップ大ブームが生じた歴史的な年だった。
1. 中国、インドは前年の3倍以上も増えた。いずれもダントツの史上最高値であった。
2. 米国は前年の1.7倍。これを過去上回ったのは一回だけ、00年のドットコムバブルの年のみ。
3. 日本も前年の1.6倍と大幅増。ただし主要国で唯一いびつ、約8年おきに収縮を繰り返している。
さて2015年はどうだったか? 統計はまもなく出るがQ3までの値から下記がほぼ確実だ。
1. 米国と中国、日本は対前年でほぼフラットないしは微増。少なくとも伸び率は大幅減速。
2. インドのみ一人勝ち。既に速報値が出ており、実に$9B。前年の1.7倍と大幅増キープ。
問題はここから。ズバリ今年2016の予測は?
今年は世界同時スタートアップ不況がはじまる。
どの程度大幅な落ち込みになるか、いつから大幅に落ち込むかは様々な要因でぶれる。しかし通期の縮小は間違いない。上記折れ線グラフがストンと逆V字に落ちても驚かない。
つまり起業家は、去年より今年の資金調達が簡単では無くなる。おそらくものすごく難しくなる。
創業まもない一回目の資金調達(シード)よりも、シリーズAが難しくなる。
シリーズAよりも、Bははるかに難しくなる。
それ以降は絶望的と言って良いほど困難を極める。
そしてそのいずれも、運よく調達出来たとしてもその金額は減り、バリュエーションは下がる。
さてどうするか?
ここにも書いた通り、あまり奇策はないが、準備すべきことはある。
上記は2年前に書いたのだが、残念ながら下記は的中したようだ。
ちなみに過去、ITバブルの崩壊は2000年と、2008年に起きている。
8年周期とするなら次は2016年、再来年という事になる。
ともかくも備えあれば憂いなし。みんな頑張って、乗り切ろう。これを乗り切るとものすごく強くなる。
ちなみに、不況期に創業したスタートアップは強い。確率的に好況時の創業よりも成功する事が多い。その意味ではむしろ「起業に最適な時期」がこれからしばらく続くと言っても良い。