先日、メンバーズ社長でニュービジネス協議会委員の剣持さん主催の会合Connectで東南アジアのネット市場につき参加者皆様に話をさせて頂いた。

その中で強調したポイントがある。

東南アジアの経済規模はロシアより大きい

ロシアには、実は優良ネット企業は多くある。なかでも「ロシアのGoogle」と評されるサーチの巨人 Yandexは米Nadsdaqに上場し時価総額1兆円を付けている事は、日本ではそれほど知られていない。
Alexaランキングに至っては実に世界総合で17位である。

ならば経済規模がロシアより大きい東南アジアに1兆円企業が現れない、と果たして誰が断言できるのだろうか?

そういうと決まって、こう二の句が継がれる。

いや「東南アジア」と一括りに語ることは出来ない、個別の国で事情が違うから

ではそれについて抽象論ではなく、データで議論してみよう。

ホテル予約で有名なAgodaは、実はタイ発の企業であるが、そのオーディエンスはどこにいるのだろう?
答えははこうだ。

Thailand 13.20%
Indonesia 9.10%
Malaysia  7.40%
India    6.60%
U.S.    5.10%
Singapore 5.10%
Japan   4.00%
Philippines 3.50%

実は大半が東南アジアで、かつ各国に散らばっている。

次に、東南アジアに行くとあちこちで看板を見かける大手転職サイト JobsDBはどうか?

Indonesia 28.90%
Hong Kong 19.70%
Thailand 16.50%
Singapore 8.90%
Philippines 7.10%
Malaysia 4.70%
India 4.10%
China 2.00%

同様に、殆ど東南アジアで、かつまんべんなく散らばっている。

※いずれも出典元Alexa

東南アジア全域をリージョナルに制覇しているメディアは、このように現に存在している。

ではそれぞれの企業規模はいかほどか。

Agodaは米Pricelineに$80Mで買収され、JobsDBは実に$340Mもの評価額でオーストラリアの同業Seekへの売却Exitを果たしている。

日本にこの規模のExit事例は、過去何件あっただろうか?
同様の事例は他に何件もある。(シンガポールのVikiが$200Mで買収されたのはつい数日前だ)

多くの人が「未来」と思っている出来事は、実はすぐそばで既に、起きている。
それを掴みに行くかどうか、どうやって掴むのか、それが問題であり、「いつ始まるのか」の議論は既に現実に置いてきぼりにされてしまった周回遅れの話と言わざるを得ない。

それがその日私が論じた、東南アジアのネットスタートアップの「今」である。