2020年 年頭所感

新年あけましておめでとうございます。皆様のお蔭様をもちまして本年も無事迎える事が出来ました。 いよいよ新ディケイド(新しい十年)が始動いたしました。 例年通り年頭所感をしたためるにあたり、まずは昨年2019年の年頭所感にそって昨年を振り返ります。 昨年の年頭所感で私は「愛国心」をキーワードに取り上げましたが、何と言っても我が国では皇位継承が昨年の一大イベントであり、伴う改元により「令和」という新元号のスタートが人心一新する効果がありまし

ユニコーン社数で日本は世界11位

日本では祝日の本日、日経新聞のトップ見出しはこの記事であった。 未上場スタートアップ上位20社、企業価値計1兆円超え 良い機会なので先日シンガポールの大学の講義で使用したこの一枚のスライドを取り上げてみる。各国のユニコーン(時価総額$1B以上の未上場)社数ランキングである。     出典は書いてある通りであるが、スタートアップの資金調達とは

[今日の一枚] 上場/未上場市場・融解時代の始まり

  当世を代表するユニコーン御三家、Uber、AirBnB、WeWorkがいずれもIPO申請を行ったとの報道がった。 大変象徴的ゆえ、スタートアップ資金調達マクロ環境の今をまとめてみる。   上記は米国のIPOによる資金調達額(青)と、未上場資金調達額うち100ミリオン米ドル超のレイトステージのみ(赤)の対比である。   2014年は潮目が変わっ

分断、田舎、Made by Asianな米国西海岸

アメリカ西海岸の定点観測を終えシンガポールへの帰途、トランジットの羽田のラウンジで備忘録代わりにまとめてみる。   第一に感じたことは米国の二極化の進展 サンフランシスコの都心にはとにかく麻薬中毒者、アルコール中毒患者が溢れている。もちろんそういう地域とそう

2019年頭所感

新年あけましておめでとうございます。本年も皆様のおかげ様をもちまして無事迎える事が出来ました。   今年のマクロ的な展望は NewsPicksの2019年テクノロジー地政学大予測 にまとめましたのでここでは主に精神面で2019年という年を展望してみようと思います。 総じて、上記にも論じた通り2極化が進展する「分断の社会

The Era of Dataism -データ資本主義の時代-

これが今、我々が住んでいる世界地図である。世界各国のスタートアップ資金調達額の分布図だ。 テクノロジーとイノベーションを両輪に発展するこの世界では、中国が米国に比肩し二超大国となり、そこから大きく離れてインドと欧州連合が次いでいる。 そのような世界地図の裏で、実際のところいま何が起きている

2018年 年頭所感

  この年越しに様々な言論や報道を見ると、そのほぼ全てに通底する現代人類にとって最も重要なキーワードは、グローバリズムとテクノロジー、この2つに集約されるように思う。   最も巨視的に見れば、グローバリズムとは500年前の西暦1500年前後の大航海時代から始まり、テクノロジーとはその300年後の1800年頃の産業革命から始まった。 以来200年(たかだか200年である)、グローバリ

NVIDIA エヌビディアとは?

いま「AI銘柄」を挙げよ、と言われて真っ先に名前を挙げるべき一社はこの、NVIDIA エヌビディアだろう。   しかしエヌビディアとはその実、画像処理のためのチップを設計開発している会社であり、主たるエンドユーザはゲーマーである。AI、AIと

2017 年頭所感

新年あけましておめでとうございます。 本年も皆様のおかげ様をもちまして迎えることができました。 毎年、元旦の日経新聞一面見出しに注目しておられる方も多い事と思いますが、今年のそれは、 「当たり前」 もうない 逆境を成長の起点に でした。 また、NewsPicksが今年の元旦に満を持して提示したのは 「日本3.0」、2020年頃日本でガラガラポン革命が起きる です。 これらいずれにも共通して考えさせられた点が、時間軸で

世界で最も大きな会社、Appleの中身

今日、我々の世界で、金融やエネルギーも含めた全産業で最も企業価値が大きな会社はAppleである。 その最新プロダクトiPhone7が本日発表された。その話題で持ち切りの今朝、改めてその中身を簡単に紐解いた。 まずは直近の決算、2016年3Qの内訳は以下の通り。   iPhoneが売上の半分強をを占める。 さて上記内訳の「Services」は インターネットサー

米国テック一強時代は終わり、米中二強時代が始まった

70年ほど前に半導体産業が米国西海岸で萌芽して以来、新たな技術や産業の創出を世界が米国に一貫して「アウトソース」してきた。しかしその「米国IT一強時代」がいま、終わった。 IT産業における次代を担うスタートアップの資金調達額において、ついに中国が米国と並んだのである。 のみならず、 未上場企業の時価総額世界分布 上場インターネット大手企業規模 R&D投資額 等の重要データにおいても

さようならAI、こんにちはAAI

平成という元号が変わるかもしれないというニュースが国中を駆け巡る今日、テクノロジーの世界における元号もそろそろ変わってきそうだ。   私が社会人デビューした94年は、世の中にインターネットなるものが華々しくデビューしたまさにその年だった。インターネットブラウザ、ネットスケープの誕生だ。 このインターネット前と後で世

英国EU離脱と宇宙とAI

Embed from Getty Images   英国のEU離脱(Brexit)は、今世界全体が抱える不都合な2つの真実を浮き彫りにしたと思う。 一つに、グローバル化の逆流 二つに、中間層のドン詰り である。 グローバル化はこの半世紀ほど人類にとっての金科玉条だった。それが人々の成長や幸福

GDP growth in 20y

  これは各国のGDPが過去20年間でどのような増減をたどってきたかのグラフである。 それぞれのGDPを1994年を起点(イチ)として、そこからどのように推移し、そして20年後の現在(2014年)その何倍になったかを表している。(絶対値の各国比較ではない点に注意) これが示す事実はシンプルに言って以下の3点である。   第一に、90年代から2010年代の3ディケイド(10年一単位)は、中国のディケイドだった

Alibaba 2016

世界最大の小売業、アリババ。その2016年3月期決算を、ごく簡単にひも解いた。以下、NY証券取引所への適時開示資料などから抜粋したデータである。   まずウォルマートを抜いたと話題の流通総額 485ビリオン米ドル(51兆円)の内訳であるが、これは純粋に中国国内の、コ

E-Retail Ratio by counties

    あまり知られていないかもしれないが、既にEコマース市場規模(B2C)は数年前から中国のほうが米国よりもはるかに大きい。圧倒的世界一位である。   なぜか? それはEC化率、すなわち全小売に対するオンラインでの購買の比率が高いからである。中国のEC化率は既に12%を超えて、米国に2倍の差をつけている。 ゆえに、全小売流通規模ではまだ米国

VR・ARで勝つのはだれか?

Embed from Getty Images ビルゲイツが高校で初めてコンピュータに出会い最初に熱中したのはゲーム開発だった。 というより、ゲイツに限らずコンピュータ黎明期のハッカーたちは皆こぞってゲーム開発で腕を競った。 ジョブズがアップルを創業する前に勤めた会社もアタリというゲームスタジオで、ゲームデザインを担当した。 その後モバイルという新しいプラットフォ

次に「来る」のはタイムマシーンである

私は常々「人間が想像できるものでありさえすれば、何でも実現する」と思っている。 逆に、それまでは想像だにしていなかった事が突然起こった、という事は技術や産業の歴史上おそらく無いのではなかろうか。   古今東西 「次に来る分野はこれだ」 という未来予測に人は熱狂するものだが、問題はその時間軸である。 来年なのか、5年後なのか、10年たっても不確実なのか。 極端な話、タイムマシーンだって「来